片山 興
JOB INTERVIEW

四輪/エクステリアデザイナー

片山 興

/ 2020年入社

INTERVIEW CATCH COPY
多種多様なクルマの中でも埋没しない。
100m先から見ても印象に残る形を求めて
試行錯誤を重ねる日々。
STORY 01

様々な分野のデザインが絡み合う。
デザイナーとして感性を磨くのに
最適な場所だと思います。

エクステリアデザイナーは企画の狙いを魅力的に表現するエクステリアやスタイリングを創り出す仕事です。
クルマというのは街中に何千、何万台とあるものですが、他メーカーのものと並んだときに埋没せず、100m先から見ても印象に残るシルエットを生み出すことが私たちの使命です。

カーデザインという仕事を知ったのは大学生のときでした。
“絵を描くことが好き”という漠然とした理由で、たまたま当時の先輩にカーデザインのコミュニティに誘われたのがきっかけです。しかしそこで、お客様や世界観、造形テーマを、的確なキーワードや写真などを用いて、一筋のコンセプトとして緻密に作り上げていくカーデザインの世界の奥深さを知り、自然とのめりこんでいきました。

プロダクトデザインの学科だったので、就職先に家電業界を考える人もいます。でも自分は、スタイリングやブランドのアイデンティティを表すエクステリアデザインだけでなく、お客様の快適性や機能性に関わる人間工学的なデザインや、燃費や速度に関わる空力的デザインなど、様々な分野のデザインが絡み合うことから、デザイナーとしての感性に磨きをかけることができると思い、自動車業界で働く選択をしました。

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STORY 02

合言葉は「それやってみよう!」
制約を壁だと思わない。
むしろ楽しんでいる人が多い会社。

スズキのクルマはステータスのためというより、日常を支える相棒のようなクルマだと思います。
また、クルマのサイズは小さいけれど個性が強くて、主張がある。見るとわくわくする。乗っている人が使うたびに笑顔になる。それがすごくいいな、自分もそんなクルマづくりをしたいなと思って入社しました。

スズキはコンパクトカーの開発がメインで、他メーカーと比較するとリーズナブルな価格帯であることも特徴的です。軽自動車では、クルマ一台にかける開発予算も、普通自動車と比べるとそこまで潤沢ではありません。でも、スズキのデザイナーはみんな、制約がある中でいかに最大のパフォーマンスを発揮できるかというところに面白さを見出しながら仕事をしています。むしろ制約を新しいアイデアが生まれるチャンスだと捉えて楽しむ文化があるように思います。誰かが面白いアイデアを思いつくと「それやってみよう!」という言葉がよく出てくるのも、スズキならではかもしれません。

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STORY 03

迷ったときほど、たくさん描く。
一度離れて見る。
それをひたすら繰り返す。

企画部から届いたイメージをスケッチにして、3次元の立体に進化させる。これが一番面白くて難しいトコロです。自分では良いものができたと思っても、評価をするのは第三者。魅力的な形が見出せないときはやっぱり苦しいです。自分はそういうときほど、手を動かすようにしています。自分の感性を信じて描くときもあれば、全く別のアプローチで描いてみて、それを何個か形にして、方向性が掴めるまで繰り返していきます。

以前に、それでもスケッチがうまくまとまらず苦しい時間が続いたときがありました。そのときに助けになったのが上司からのアドバイスです。「一度スケッチを遠くに置いてみて。離れて見たときにどう感じるか、冷静になって考えてみて」と。そのアドバイスがきっかけとなり、どこに違和感があるのか、どう修正するのがいいかを見つけることができ、やっと次の工程に進むことができました。描くことに没頭しすぎて、俯瞰で見ることを忘れていた自分に気付いてからは、自分のスケッチと距離を置いてみることも忘れずに実践しています。

最近成果が少しずつ出てきていて、社内のアイデアコンペで自分の書いたスケッチが採用案として選ばれました。まだ詳細は言えませんが、これから量産機種として開発が進んでいきます。世の中に登場するその日まで、実寸でモデルをコントロールするなど、新しい経験を山ほど積むことになるはずです。すべての経験を自分の力にしていくつもりで取り組んでいきます。

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STORY 04

趣味は楽曲制作。ベース音に装飾音。
いろんな要素の掛け合わせが面白い。
クルマも同じだなと思います。

PCを使ってPopsやRockなど、いろんなジャンルの音楽を作っています。ときどきSNSで公開して、反応をもらって、次のモチベーションにつなげることもあります。よく既存曲のカバーをすることで曲作りのヒントを得ているのですが、すごく印象に残る音楽だなぁと思って分解していくと、何種類もの装飾音が使われていたり、曲自体が落ち着いている中、意外とベースラインに動きがあったり。ただ漠然と曲を流すよりも、いろんな要素がかけ合わさってできていることを発見することが楽しいです。カーデザインにも通ずるところがあると考えていて、ぼーっと眺めているだけでは気づけない様な、何気なく入れられているように見える線が、実はスパイスのように効いていることが多々あります。趣味で楽しんでいる音楽ですが、ときどき、こうして仕事につながる瞬間があるのが面白いですね。スズキで働くデザイナーは、車以外の趣味を持っている人が多く、それはいろんなものに触れることがデザインの仕事をする上で刺激になると分かっているからなのだと思います。自分も楽曲制作にハマってから、強くそう思うようになりました。

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このインタビューに出てくる職種